Project
Story
プロジェクトストーリー
国家公務員採用をアップデートせよ。新卒4年目の挑戦
日本全体で深刻化する「人材不足」という社会課題を背景に、国家公務員というキャリアの魅力を、今の学生に伝わる形で再定義することを目的に始まったプロジェクトです。ワンキャリアは、国家公務員の採用や働き方などの人事制度を支える人事院と連携し、国家公務員として働く方々のリアルな姿やキャリアの広がりを具体的に伝えるコンテンツの企画・発信を担当しました。
行政の採用広報において、データを活用した新たなアプローチに挑戦し、就活生における認知向上と興味喚起につながる土台づくりを支援しています。今回は、行政プロジェクトをリードした取締役 執行役員CSOの北野とマーケティング事業部の齋藤に、プロジェクト立ち上げの背景や行政と民間が協働する際の工夫と学びについて話を聞きました。
参加メンバー
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北野 唯我 2016年入社
神戸大学卒。博報堂、ボストンコンサルティンググループでの勤務、留学を経て2016年にワンキャリア入社。2020年 同社取締役、2023年に取締役執行役員CSOに就任。
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齋藤 航太 2022年入社
京都大学大学院を卒業後、新卒でワンキャリアへ入社。就活生向けイベントをはじめ、行政案件などのマーケティングを担当。
・プロジェクトの背景
なぜ、ワンキャリアが「国家レベル」の課題に挑むのか?
北野
一言でいうと、人手不足が日本全体の課題だからです。これまでの日本は、人口減少の中でも女性や高齢者の労働参加率を高めることで耐え忍んできました。しかし、これからは一人ひとりの生産性を上げることや、どの産業に労働力を振り向けるかが問われてきます。
学生の方からすると、今は売り手市場で求職者が優位に見えることがあるかもしれませんが、10〜20年という時間軸で見ると、日本の国力やプレゼンスは低下し続けています。今後、国や行政が安定的に社会を運営していくには、労働投入量の確保がより重要になります。
こうした中、人事院とのプロジェクトが立ち上がりました。学生に向けて国家公務員の仕事や魅力をより具体的に伝え、採用を増やしていくことをミッションにしています。
ワンキャリアがパートナーに選ばれた背景には、求職者から支持されていることに加え、キャリアデータ※を保有し、そのデータをもとに意思決定ができる仕組みが整っている点にあります。
一人ひとりの声では影響が小さいとしても、膨大なキャリアデータが積み重なることで、社会や国の課題解決につながる可能性があります。こうした強みが評価され、今回の連携が実現しました。
- キャリアデータ:求職者がキャリアを考える時間を生み出すためのデータで、先人の考えや選考体験談などが蓄積されたもの。
・プロジェクトのプロセス
ニーズが重なる点を見極めろ。前例なき行政プロジェクト
齋藤
本プロジェクトでは、学生向けコンテンツの企画・集客から推進までを担っています。入社初年度から行政案件には携わっていましたが、本件では立ち上げから企画をリードする場面も多かったです。
中でも印象的だったのは、初回に実施した「住友商事×経済産業省のオンラインイベント」です。民間企業と省庁が並んで登壇し、それぞれのキャリアの魅力を学生に届ける企画で、テーマ設定、登壇者のアサイン、サイトクリエイティブ、集客導線まで細かくつくり込みました。
これまでの“学生と企業”の2者完結型の案件と異なり、今回は省庁・学生・依頼元の人事院が加わる三者協働のプロジェクトです。それぞれ目的や期待が異なる中で私が意識したのは、全員のニーズが重なる点、つまり「ベン図の中心を見極めること」でした。
例えば、住友商事志望の学生が「経済産業省でも自分のやりたいことが実現できるかも」と思える接点を設計するなど、“学生視点で価値がある企画か”を常に意識しました。その結果、想定KPIをイベント実施の1週間後には達成し、現在も達成率200%を維持しています。
北野
イベント後、他の省庁から「発信の仕方が変わってきた」という声が寄せられるなど、採用への変化が生まれ始めています。
プロジェクトの歩み
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Step 1
省庁横断での勉強会を実施
2023年に人事院から「これからの採用」について話してほしいと要請があり、全省庁横断の勉強会を開催
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Step 2
人事院の案件を受託
国家公務員の採用に対する課題解決を目指し、案件を受託
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Step 3
協働プロジェクト開始
社内外の関係者を巻き込み、人事院との協働プロジェクトをスタート
・メッセージ
入社4年目の社員が「社会を動かす案件」を任された理由
北野
齋藤に本プロジェクトを任せた理由は大きく2つあります。1つは、社内外の関係者を巻き込みながら推進する力と粘り強さを持っているからです。もう1つは、ブランドの価値を上げるためのコラボレーションの知見が社内でも高かったからです。
特に、国家公務員の採用に関する取り組みを行う組織は人事院しかないため、代替がきかず、1回の取り組みを確実に成功させられる人物をアサインする必要がありました。
齋藤
入社4年目で国策に関わるプロジェクトを任されたことについて、重圧を感じる場面はありましたが、社会を変える取り組みの一端を担えることはポジティブに受け止めていました。
行政案件では、公平性の観点から提案が思うように進まなかったり、先方との折衝に1週間以上かかることも少なくありません。その中で、社内外の多くの方が関わってくださっているからこそ、どのように前に進めるかを常に考え続けました。
もともとリーダーシップに強い関心があったわけではありませんが、「人の心を動かせる人になりたい」という思いを入社当初から持っていました。ワンキャリアにはリーダーシップを発揮する社員が多く、その環境で挑戦できることにもやりがいを感じています。
・プロジェクトを振り返って
取締役からのアドバイスで気づいた、自身の本当の強み
齋藤
行政との協業は関係者が増える分、全員の目的を踏まえて最適な判断をする必要があります。そのため、自分の成果を出すことよりも「関わる全員にとって正しい選択は何か」を考える視点が強くなりました。この案件を通じて、より大きな目的に意識が向くようになったことは、自分にとって大きな変化でした。
きっかけは、北野さんの一言でした。思うように成果を出せずに悩んでいたタイミングで誘っていただいたランチで、「齋藤が伸ばすべきはリーダーシップでは?」と声をかけてくれたんです。自分の強みを“マーケティングスキル”に寄せて捉えていた中で、「人を巻き込み、想いを伝え、輪を広げる力こそ、自分の持ち味だ」と気づくことができました。
ワンキャリアには、一人ひとりがレバレッジの効く役割に抜擢される機会が多くあります。300名規模の組織でありながら、国の採用支援という大きなテーマに関わることができたのも、会社の規模以上のインパクトを生み出そうとするカルチャーがあるからです。自分のリーダーシップを通して、変革の輪が広がっていく感覚を得られたことは、このプロジェクトならではの経験でした。
・今後の展望
ワンキャリアが考える、日本のOS変革への期待
北野
私たちが目指しているのは、日本全体の“キャリアのOS(基盤)”そのものをアップデートすることです。10年前と比べ、採用の前提や意思決定のルールは大きく変化しています。にもかかわらず、従来型の採用を続けていると、企業規模や認知度に関係なく取り残される時代になりました。だからこそ、採用のOSそのものを変えていく必要があると考えています。
その上で、皆さんが入社後に関われる可能性のある“打席”は大きく3つあります。1つ目は、国のインフラとなる採用支援です。2つ目は、地方自治体や中堅・中小企業への支援です。3つ目は、日本を代表する大企業やスタートアップ・成長産業への展開です。
齋藤
社会を動かすような取り組みを実現するには、再現性を高めていくことが欠かせません。そのためには、感覚だけに頼らず、データ検証を重ね、成果につながる“ビジネスモデル”を持つことが重要です。これは、就活で企業を選ぶときにも通じる点だと思います。
また、若手にとっての一番の強みは“エネルギー”だと感じています。大切なのは、そのエネルギーを最大限発揮できる環境を選べるかどうかです。同じ能力でも、どんなフィールドに身を置くかで発揮できる力は大きく変わるはずです。