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Story
プロジェクトストーリー
「ワンキャリア転職」が切り拓く、キャリアデータ活用の新境地
ワンキャリアは2021年、創業時から構想していた中途市場への本格参入を開始しました。新卒事業で蓄積したキャリアデータとユーザー体験を強みに、「仕事選びにおける納得感ある意思決定」を中途領域でも実現することを目的とした取り組みです。立ち上げ当初からユーザーの声に愚直に向き合い、現在の事業の形を築き上げてきました。現在は紹介モデルを軸に事業成長を加速させながら、データをもとに誰もがオープンにキャリアを選択できる社会の実現を目指しています。
今回は、本プロジェクトの立ち上げをリードした中途キャリア支援部 シニアマネージャーの長谷川、立ち上げを支えたマネージャーの谷口、そして事業を統括する取締役副社長 執行役員COOの長澤に事業成長の裏側について話を聞きました。
参加メンバー
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長澤 有紘 2015年入社
京都大学大学院卒業。事業・管理部門を歴任後、2020年副社長就任。現在「ワンキャリア転職」を管掌。
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長谷川 嵩明 2014年入社
大阪大学卒業。Google Japanを経て、4人目社員として参画。新卒事業の企画推進を牽引した後、現在は「ワンキャリア転職」のシニアマネージャーを務める。
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谷口 綾菜 2023年入社
学習院大学卒業。リクルートメディカルキャリアにて戦略企画等を経験。キャリアアナリストとして入社し、現在はマネージャーを務める。
・プロジェクトの背景
なぜ中途市場への参入を決めたのか
長澤
前提として、新卒採用事業はあくまでスタート地点であり、そこに閉じて事業を展開するつもりはありません。私たちが目指すのは、「人が自由に仕事を選び、納得して意思決定できる状態」をつくることです。
元々、創業時から中途市場への参入を戦略に組み込んでいました。新卒市場でマーケット2位にまで成長し、キャリアの入口に本格的に入り込めるようになったのが、2021年の上場前後です。具体的にどのように中途市場に参入していくかを考え、1年ほど準備していた頃でした。
採用マーケットは長年、働く側も採用側も、感覚的な意思決定に支配されてきました。そのためワンキャリアの新卒事業では、就活生に選考対策を提供することで“志望企業に入るための力”を養ってもらいながら、情報収集を短縮化することでキャリア選択に時間を割けるようにしました。この考え方は中途事業でも変わりません。
ただし、中途市場では入社後の実態や複数回の転職を踏まえたキャリアパスなど、新卒市場とは異なるタイプのデータが必要になります。そのため、新卒市場で蓄積したデータを活かしつつ、中途市場ならではの包括的なデータから、「キャリアの意思決定に使える状態」をつくろうとしました。
・プロジェクトのプロセス
新卒データの「可能性」を武器にした中途事業の立ち上げ
長谷川
中途事業の立ち上げでは、「新卒市場のアセットを転用すること」の難しさを強く感じました。また、新卒サービス「ワンキャリア」の印象が強いという声もあったため、中途市場で提供できる価値を理解してもらうことにも苦労しました。
一方で、可能性も感じていました。0からのスタートだったため、立ち上げ初期には外部スカウトなども活用して求職者一人ひとりにアプローチすることもありました。そうしてユーザーヒアリングやキャリア支援のご面談で接点を持った方から返信をいただけた理由の多くが「新卒時にワンキャリアを利用していたから」だったのです。この経験から、就活支援サービス「ワンキャリア」でより良いユーザー体験を提供できれば、将来のキャリアの節目で再び選ばれるという手応えを得ました。
中途市場での価値を示すため、2022年には「キャリアの地図」という「キャリアのGoogleマップ」をイメージし、 中途キャリアのデータの可視化を目指した企画を実施。公開後は求職者からの反響に加え、企業からの問い合わせや社内理解にもつながりました。
長澤
中途事業の立ち上げ当初、私は管理部門を管掌していたため、主に携わったのは採用や制度面です。上場企業として遵守すべきものは守りつつも、事業の推進速度が低下しないよう、全社とは異なる柔軟な勤怠ルールを設けるなど“特例的な環境”をつくりました。
プロジェクトの歩み
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2020年
中途新規事業の立ち上げに向けて準備をスタート
代表直下のプロジェクトとして、3名の事業メンバーで推進。翌年2021年に転職サイト「ONE CAREER PLUS」をリリース。
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2022年
「キャリアの地図」を制作
「キャリアのGoogle Map」を目指し、社内外の色々な人からデータを集める
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2025年
ワンキャリア転職にサービス名称を変更
ワンキャリア設立10周年を機に、サービス名を「ONE CAREER PLUS」から「ワンキャリア転職」に変更
・メッセージ
立ち上げフェーズで直面した壁と突破のカギ
長谷川
中途事業の推進に向かう中、新卒事業で得た成功体験がそのまま通用しない壁に直面しました。新卒市場はメディアモデルが中心でしたが、中途市場は紹介ビジネスが主体で、事業構造が大きく異なります。そのため、経営陣に事業モデルや市場特性の違いを理解してもらいながら進める必要がありました。一方で、もともとユーザーだった谷口さんのように、ワンキャリア転職の理念に共感し、集ってくださった方々がいたことは追い風でした。
谷口
ワンキャリア転職のユーザーとして支援を受けた際、「現在地からキャリアがどう広がるのか」を示してくれた点に価値を感じたことを機に、HRマーケットにチャレンジしたいと思い入社しました。キャリアアナリストとして入社し、組織の変化に合わせて自分の貢献価値を考え続ける中で、現在はマネジメントも担当しています。
入社後に強く感じたのは、定数がないフェーズに挑む面白さです。本来、人材紹介事業には“面談数×決定数×決定単価”の方程式がありますが、立ち上げ期はどの数値も固定されておらず、仕組みづくりから考える必要がありました。
・プロジェクトを振り返って
当たり前のことを当たり前にやり切るからこそ、事業は大きくなる
谷口
入社前は「ダイナミックに事業が進む会社」という印象でしたが、実際は泥臭く積み上げる仕事も多いですね。事業が成長していく過程で「当たり前のことを当たり前にやり切る姿勢」が事業を前に進める上で重要であり、それが自身の強みでもあると気づけたのは大きな学びでした。学生時代に教育系NPOで広報を経験し、チャネル別に集客計画を立てて実行したことは、今のマネジメントにも活きています。
長谷川
「もっと思いきれ。捨てることは捨てろ」という長澤さんからのアドバイスには助けられました。新規事業では、早期に結果を出そうと責任者が強力に推進しがちです。しかし組織フェーズが変わった途端に成果が見えづらくなることって、教科書的なセオリーとしてもよくあると思うんです。一方、組織の構造上、執行責任を持つレイヤーからすると「捨てるわけにはいかない」となることもよくある。長澤さんが加わって以降、長澤さん自身の経験値からくる「組織への解像度の高さ」と「合理的な意思決定スタイル」というバランスに助けられ、構造上の課題にうまく対処できる環境が作れました。だからこそ、事業推進者として「やらないこと」を決め、チームの力を何に集中させるかを常に考えることにフォーカスできました。
長澤
複数の打ち手がある中で、それらは全部できることを前提にするのではなく、まずは1つずつ100点を取りにいこうと長谷川には伝えました。捨てる判断は勇気がいりますが、現場の決定をサポートするのがトップです。私がトップダウンによる意思決定を行うことで、事業を加速できたらと思いました。
・今後の展望
キャリアのミスマッチなき社会へ。ワンキャリア転職が目指す未来
長澤
ワンキャリア転職が目指すのは、仕事選びにおける“ミスマッチのない社会”です。その前提となるのが、データに基づいて納得して仕事を選べる状態をつくることです。
労働人口が減少する日本において、労働力を最大化することは国家レベルの重要なアジェンダです。キャリアデータを活用し、点ではなく線でキャリアを支援できる存在になることは、社会にとっても意義があります。
その上で、事業としてはシェアと利用率の両面でトップを目指し、“キャリア領域のインフラ”になることを見据えています。若手中途領域だけでなく、あらゆる人に使われてこそ、市場の在り方を変えるオピニオンリーダーになれるからです。
谷口
事業が成長フェーズに入る中で、自分の役割も変化し続ける環境は刺激的です。大人になってから“筋肉痛になるような挑戦”ができる場はなかなかありません。
新卒事業をスケールさせてきた経営陣の近くで働けることで、自身の成長のスピードが上がっていると感じます。
今後もHRマーケットの変革に真摯に向き合い、ワンキャリア転職をキャリアの選択において、誰もが必要とするサービスに育てていきたいです。